第2章 白い犬
横目に、彼を見つめていると彼は
教科書を出し終えるとスマートに
足を組んで机に頬杖をついてチラッと
俺の方を見た。
うわ。 ……綺麗な顔。
でも仲良くはなれそうにないタイプ
だよな。
ウォ『は~い。 みなさん。
授業始めますよ~。
おっ、今日は潤が来てるんだな。
それじゃ、初対面って事でまずは、潤
から一言ずつ挨拶してもらおうかな。』
スペイン語の担任のウォルトが入って
くると彼を見て嬉しそうにそう言った。
松『ど~も。 松本潤です。 中学生
です。
スペインへは、ダンスの勉強をしに1
人で来てます。 よろしくお願いしま
す。』
立ち上がって、俺たちの方をむくと
もう、習う必要ないんじゃないかと思
うくらい流暢なスペイン語で松本は
そう挨拶をした。