第19章 エストラマデューラ
二『ちょっと、何でそんな逃げる
んですか。
俺が、今までどれだけ心配して…
どれだけあなたを思っていたか…
分かりませんか?』
大『え… あの… ごめんなさい。
でも俺もう大丈夫ですし…
あの…』
勝手に、上がり込んでくる二宮に
何か異様な雰囲気を感じる。
とにかく刺激しないように…
大『あの…
俺、コーヒー入れますからとりあえ
ず座って話… ませんか?どうぞ。』
二『ありがとう。 いただきます。』
そう言って席に座ってくれるのを
見て小さくいきをはいて
朝、松本が入れてくれたコーヒーを
再び温め直す。
二『日本に戻ってすぐ…記憶戻った
んですか? 松本さんって…ずっと
スペインに居ましたよね?』