第15章 カーニバルの夜
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その柔らかな唇を感じながら、何度も
角度を変えてキスをするが、体をひき
はがして言う。
涼『智…。 ごめん…。
もう…いいんだ…… このキスは
なかったことにしよ…』
大『え……。 どう…して……。』
さらにあふれてくる大野の涙をぬぐいな
がら言うとまた俺に抱きついてくる。
涼『智…思いだしたんだろ?
潤くんの事…。 いいんだよ。 これ
は…俺の思い出にする。』
大『なんで……そんなこと言うの……
俺の事…… 好きなんでしょ?
お願い…忘れさせて。 お願い…忘れ
たい……もう… 涼介ので上書きして…』
大野はそういいながら俺の服を脱がせて
ズボンのボタンをはずしてチャックに
手をかける。