第2章 白い犬
涼介はあきらめたように、俺にスケッチ
ブックを渡すと俺と背中合わせにもたれ
かかるとふぅ~と大きく息を吐いた。
大『なんだ。結構上手く描けてるじゃん
ん?どうした?』
涼『やっぱり、智は絵の仕事をやって
いくんだろ?』
大『え?まあね…。イラストレーター
とか』
涼『俺、実はダンスでプロになりたい
んだ。
…だけど、こういういわば水商売と
いうかだろ。 何となく、親にも
まだ言えてなくてさ。』
突然の涼介の告白に、驚きながらも
ベッドに並んで座りなおす。
大『そうなんだ。 いいんじゃない
かな… そんな先の事気にしないで
やるんなら思いきりやらなきゃ。』