第14章 ジャポニズム
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ぐずぐずと考えている間にもあっという
間に転院の手続きは済んで大野は涼介に
連れられて日本へ帰って行ってしまった。
マー『いいのか…? すぐに追いかけ
ないとどんどん会いずらくなるぞ。
つらいかもしれないけど… 出会った
時に戻ったと思って、リスタートした
らいいんじゃないかな…
あんなに出会ってすぐにお互いに惹かれ
あった2人なんだから……
それでもしもまた思い出したら更に
想いは重なるんじゃないかな…』
一人になった家でアルバイトにもレッス
ンにも行かずにこもる松本に、マークは
毎日会いにきて御飯を作ったり、洗濯
したりやってくれていた。
松『俺… 本当にだめですね…
気持ちばっかりで全然体が動かなくなっ
ちゃって…』