第14章 ジャポニズム
涼『智! 落ちついて!
…いいんだよ。 無理に思い出さなくて
こういうのは自然に任せるのが一番いい
んだよ…』
そう言って涼介は大野を強く抱きしめな
がら頭と背中をさすって撫でてやる。
そうしてしばらくすると、いつも安心
したように目を閉じて眠りにつくんだ…
涼『…本当に… 忘れちゃったんだな
……
アイツの事…
あんなに… 好きだったのにな……』
大野を胸に抱きしめたまま、つぶやく
ようにそう問いかける。
松本に出会って、一目惚れして…
仲良くなって…
再会して恋人同士になって…
悔しかったけど…
でもやっぱり嬉しかったんだ……。