第13章 エルロシーオの巡礼
今度は首を横にふりながらそう言
うとそのまま、少しの静寂があり
その後涼介がつぶやくように話だす。
涼『潤さ……
俺が…どれだけ智の事好きだったか…知ってる?』
そう言うとハッとしたように顔を
上げてまた首を振る。
涼『俺…2人が付き合うことにな
った時からしばらく連絡たってた
だろ…
離れてから智の事考えたら…
高校の時にスペインで潤に出会って
から
アイツの頭の中はずっと潤の事で
いっぱいだったんだよ……
それでも30になってスペインに戻
るって
なった時にもう結果は見えてたのに
悔しくて…
でも…俺は日本に帰ってからの間、
智より潤と会うことが多かっただろ…
潤には勝てないっていうのをその時
にもずっと実感してしてたから……
だからこそ……相手が潤だからすぐ
に諦めたんだよ。』