第7章 You're mine
そっと唇を離す。
そのまま見つめあってると、ぽつり、ぽつり、言葉が出てきた。
「嫉妬です…
夏乃さんのそばにいた烏養監督に嫉妬しました…」
『うん』
「キス…されそうになって
イライラしました…
夏乃さんは僕のなのに…」
『うん』
「嫉妬で感情がぐちゃぐちゃになって… 僕らしくない…」
「格好悪い」
『格好悪くなんてないよ?』
蛍君の頬に手を添え、私のおでこを蛍君に合わせる。
『私の恋人は格好悪くなんてないよ?
澄ました顔も
ちょっと嫌味なところも
さっきみたいに嫉妬してるところも
全部含めて
みんな私の大好きな蛍君だよ?』
ぎゅっと抱きしめる。
『だから格好悪いなんて思わないで?』
私の腕の中で蛍君は小さくうなづいたんだ。