第7章 You're mine
『武田先生には、先ほどお電話でお話させていただいたのですが…烏野高校男子バレー部への取材を、次の大会まで長期でおこないたいと思い、上司に掛け合ったところ、OKをいただきまして…
そのため取材で同行するつもりの私も車を出す予定なので何人か私の車に乗せることができるんですが…
どうでしょう?』
そういえば、目の前の2人はちょっと困った顔。
「そりゃあ願ったり叶ったりだけどよ…」
「でもご迷惑なんじゃ…」
『私が役に立ちたいんです。了承いただけませんでしょうか?』
私はそっと頭を下げた。
頭を下げた私を見て慌てだしたのは武田先生。
「頭を上げてください! こちらとしては本当にありがたいです!
でも、ひとつだけ聞きたいことが…」
頭をあげると、武田先生がちょっと困った顔をして聞いてきた。
「取材の件ですが宮城で有名なバレー部はいくつもあります。 その中で、どうしてうちの取材を行いたいと思ったんですか?」
『理由…ですか?』