第7章 You're mine
そのことを報告するため練習が終わったバレー部を訪問した。
声をかけようとすると武田先生と繋心センパイが何かを話ししている。
「どうした先生。難しい顔して」
ちょっと入り辛そうな雰囲気だったため隙間からそっと中を覗き見る。
「ああ…いや…あのですね…
東京遠征の際に借りる予定だったバスが1回目だけ他の部とカブってしまって借りられそうにないんです。」
「1回だけか…微妙だなー。
オレの車だったら最大6人のれるけど…先生の車何人入る?」
「僕は…5人。人数も足りないし荷物も乗らないですね…」
「14人だからなー。もう1台車ねーとなー。」
「ちなみに日向君と影山君、追試みたいで…」
あの2人追試になったのか…
「あいつら結局追試かよ!」
「日向君は英語の解答欄が1つずれてたみたいで…
ずっと勉強教えてくれてた谷地さんがショック受けてましたよ…」
「で、影山は?」
「現文です。漢字は満点だったらしいんですが、今回は現文の先生読解問題を増やしたみたいで…」
「でもあいつら居なくて合宿、どうすんだよ。」
「そこは田中君がいろいろ手配してくれたみたいですよ?」
ということは…
メンバーは3年生3人マネ1人、2年生5人、1年生2人マネ1人の12人…
いろいろ考えていたら武田先生がバスの手配に貯金を使うとか言ってるからこれはやばいと思い私は唐突にドアを開けた。
急にドアを開けられびっくりしたのか2人同時にこちらを見た。
「椎名さん…どうされたんですか?」
『あの….そのことで提案があるのですが…』