第7章 You're mine
蛍くんにテスト明けの日付を教えてもらった時、蛍くんは電話越しにくすり、笑った。
『テスト明けの部活、面白いものが見れますよ?』
蛍くんは内容を教えてくれなかったからものすごく気になって、すぐに武田先生にアポを取り、テスト後にお邪魔した。
潔子ちゃんが勧誘を頑張ったらしくマネージャーが1人今日から入部なのだそうだ。
谷地 仁花(やち ひとか)ちゃん。
挨拶した時にやけにテンパってたけど…
みんな暑そうだけど烏野バレー部のジャージを着ている。
烏、と名が付くように、ジャージの色も漆黒。
夏も近づいている今の時期じゃあ暑いと思うんだけど…
みんなが並ぶと、潔子ちゃんが仁花ちゃんにジャージを渡す。
それを見届けると、澤村くんがみんなのほうを見て話し始めた。
「今日から谷地さんがマネージャーとして正式入部ということでー」
「せーの!」
澤村くんが声をかけたかと思うとみんなは一斉に背中を向け両方の親指で背中を指し笑いながら叫んだ。
「「「ようこそ‼︎烏野高校排球部へ!」」」
それを見ると、私は夢中でカメラのシャッターを切った。
確信はない。
でもこの子達ならずっと高いところまで飛んでいける。
そんな風に思えたんだ。