第6章 つかの間のティーブレイク
おぼんを持ちリビングに戻ると、持ってきたものを机に並べる。
ケーキの箱をあけ、ケーキをお皿に取り分けると私は床に敷いてあるラグの上に座る。
「夏乃さん、隣、こないんですか?」
ソファーに座った蛍君は自分の隣、2人用ソファーの空いているところを指差した。
『いや…それは…「こないんですか?」
来ますよね?
そう言わんばかりの目線に私は仕方なく隣に座るため立ち上がり蛍君のところに近づき、座った。
小さなソファーだからなのか、座ってみるとやはり密着してしまう。
触れた半身からドキドキが伝わってしまうんじゃないか。
そんなことを思ってしまうくらいに今は蛍君のことしか考えられないでいた。