第6章 つかの間のティーブレイク
肩を叩かれ振り向くとそこには蛍君がいた。
「お待たせしました。暑くないんですか?中で待ってればよかったのに。」
ちょっと呆れたように言われてしまった。
『中冷房効きすぎてて寒かったから…』
スカートの裾は短いし胸元はレースだし…
カーディガン着ててもちょっと寒くて…
「じゃあ行きますヨ?」
なんて言われるからあわてて付いて行こうとすると少しだけ先にいた蛍君が立ち止まり振り返る。
それにつられて立ち止まると
差し出される手。
「今日は、デート…なんでしょ?」
そんな風に言われたら拒否なんてできない。
私はそっと、差し出された手に自分の手をのせると大きな男らしい手で包みこまれた。
そのままお互い握り返すとそのまま街の中に歩き出した。