第34章 決勝、その後。
ひとしきり話をすると美幸さんは満足そうににこにこしている。
「ねえ、夏乃ちゃん?」
『なんですか?美幸さん。』
「多分夏乃ちゃん、蛍と歳が離れてること、気にしてると思うのよね?
でも、私は好きになったんなら年齢なんて関係ないと思うの。
むしろ夏乃ちゃんだったら大歓迎。
だから、これからも蛍のことよろしくね?」
「かあさん…」
美幸さんは後ろで話を聞いていた明光さんの方を向き、話しかける。
「明光も早く彼女作ってうちに連れてきなさいよ?」
「うわ!俺とばっちり!」
『ありがとうございます…』
きっと反対されるって思ってた。
でも
蛍君を取り囲む全ての人が
優しくて
涙が出そうなくらい嬉しかった。
「ん……今何時…?」