第33章 決勝戦vs白鳥沢
試合終了のホイッスルが鳴り響く。
『か…った?』
烏野側の観客席がにわかに騒ぎ立つ。
烏野の観客席からは歓声、
白鳥沢の観客席からは落胆の声が聞こえる。
仁花ちゃんは緊張の糸が切れたのか倒れ、冴子ちゃんが支えている。
先輩2人は声をあげて喜んでいる。
『勝った…』
感情が追いつかない。
コートでは3年生が肩を寄せ合い泣いていた。
ベンチのみんながコートに走った。
田中君が影山君と日向君を抱きしめている。
3年生は次々に1、2年生を抱きしめている。
「「「ありがとうございました。」」」
両学校の声が体育館に響き渡った。