第30章 代表決定戦2日目
他の試合は、どんどん勝利が決まっていく。
隣のコートでは伊達高と青城の試合が始まった…
主将の抜けた穴は少しずつ広がりつつあるようで少しずつ点を取られていく。
「あっちゃーどうしたんだろう…」
「慣れてないライトに入ってるのもあると思うけどでもやっぱ1番はプレッシャー…なのかもな」
澤村君の代わり…
それが縁下君の重石になっていつものプレーを邪魔している。
次々相手のスパイクが決まり、2セット目は和久南に取られてしまった。
第3セット。
やはり和久南の攻撃が決まる。
烏野どう対処するんだろう。
中島君のスパイクを日向君、田中君がブロックする。
ボールはブロックの手を弾きベンチ側に大きく飛んだ。
日向君は、着地するとすぐにボールに走る。
体を滑らせフライングレシーブでボールを上げた。!
ベンチにぶつかる!
繋心センパイがとっさに自分が座っていたベンチを持ち上げ接触しないように動かす。
その代わり武田先生がベンチから振り落とされお尻から床に落ちた。
くるり
その場でうまくフライングターンをし、日向君はコートに戻る。
「カウンターだ!」
日向君は走り込みそのまま高くジャンプ、スパイクを決めた。
が、勢いのついた日向君の体はトスを打った影山君に激突した。
すごいとしか言えないプレー。
私が取材始めた時は顔から突っ込んでた日向君のフライングレシーブ。
今日はすごく綺麗に決まった。
少しずつ
プレーヤー達の気持ちも解れていってるみたい。
本当、
烏野のみんなから目が離せないよ。