第28章 ヒミツの特訓?
「確かに条件つけるって言いましたが…」
お風呂を覗き文句を言う蛍君。
いーじゃない。
こういう時しか使えないんだから。
確か泡が出るタイプがあったなーなんて探したら出てきたボールタイプの入浴剤。
それを入れたため、バスタブは泡にまみれている。
蛍君は残念そうに舌打ちをした。
『舌打ちしない。体洗うから壁のほう向いてて?』
私は蛍君を気にしながら手早く体と髪の毛を洗い蛍君と交代する。
蛍君も体と髪の毛を洗い終わり湯船に入ってくる。
さすがに2人で入るとせまく、体をくっつけないと浴槽内に入ることもできない。
結局蛍君の足の間におさまるような体制になってしまった。
明るい室内で、肌と肌が密着する。
いくら泡で見えないと言っても身体が密着しすぎてドキドキしてのぼせそう。
「なんだかんだ言いながら僕のワガママ聞いてくれるの…キライじゃないですよ?」
なんて抱きしめられながら言われちゃったら嬉しいわけで…
にやけた顔を蛍君にばれないように…なんて思ってた。