第4章 阿鼻叫喚
このタイミングで話を切り出すのにやや躊躇しちゃうんですが…なんて思いながらみんなに声をかける。
『あのー…?』
みんなが一斉に振り向くから少し焦ってしまうが一呼吸置いて私は話し出した。
『もしよかったら…だけど、勉強教えようか?』
私からの申し出にざわざわしはじめたけど構わず話を進める。
『昨日、みんなの練習見てすごいなって思ったの。
コートの中、自由に駆け回ってどんどんスパイク決めてるみんなを見てて私、すごく元気もらったの。』
『それに音駒高校との合宿、すっごく楽しみなんだなって伝わってきた!強くなりたいってすごく伝わってきた。
強くなる機会を自ら潰しちゃうなんて勿体無いよ!
だから…みんなの夢のお手伝い…させてもらえない…かな?』
ニコッと微笑むとみんな顔を赤くしてこっちを見てる。
あれ?
私変なこと言った?
ふと我に帰った武田先生が話し始める。
「あっ…でもお仕事お忙しいんだからあまり甘えすぎないようにね?」
「「「おっす!」」」
『じゃあ先生に部活の予定聞いてこっちも合わせるから…それまでしっかり勉強すること!』
そう、年上らしく言えばみんなはにかりと笑いながら私に頭を下げた。
「「「よろしくおねがいしゃーっす‼︎‼︎‼︎」」」」