第26章 怒涛の東京出張‼︎2日目夜
受け取った服を受け取りバスルームで着替えをしたけど…
これ…マジで恥ずかしいっ…
外に出れなくて、バスルームで躊躇していると…
トントンッ
「準備…できましたか?」
そう扉の前で聞いてきたのは蛍くん。
『開けないで!』
「開けます。」
力では勝てるはずもなくドアを開けられる。
「はいります……よ」
私を見て絶句している蛍君。
やっぱり似合ってない?
「着替え終わったー?」
「かのさんはやくー!」
みんながバスルームまで覗きにくる。
「かわい…」
ぽつり。
と、つぶやいたかと思ったら、蛍君に抱きしめられる。
「他のやつに見せたくないんですが…」
「いちゃついてねーでさー。出てこいよ…」
「悩んだけどこれにしてよかったっすね?やっぱ、メイドは鉄板っすよね!」
そう、
着せられたのはメイド服。
これを買うためにドンキに行ったらしい…
「他にもナースとミニスカポリスとかあったんですけどこれが1番似合うかなーって。」
ハイウエストの編上げのフリルたっぷりのミニスカート。
白のオフショルダーのブラウス。
頭にはヘッドドレス。
腕にはカフスっていうのかな?ワイシャツの袖だけのやつ。
ご丁寧にニーソックスまで履かせられて…
もうなんだかわからない。
『流石にこれは…似合わないって…』
「似合うとか似合わねーとかじゃねーんだって!こーゆーのは!
まぁ、似合ってっけどさー!」
って言いながら蛍君と一緒にバスルームから引きずり出される。
「お?夏乃サン着れた?」
「やっぱりそのタイプが似合いましたか…」
ずいぶん冷静…
私は深く息を吐くとベッド付近まで歩き、腰掛ける。
『で?どんなご用件でしょうかー。ご主人様方。』
棒読みで一通りのセリフを言うと、鉄朗からお皿に入れられたケーキを渡される。
「これ食いながら、ちょっと俺たちとあそぼーぜ?」