第23章 怒涛の東京出張‼︎1日目夜編
一ノ宮からきたメッセージを見て微笑んでると…
「何1人でニヤニヤしてるんですか…?」
蛍君がバスルームから帰ってくる。
ジャージにTシャツ。
部活のときみたいにすごくラフな格好。
まぁ私もシンプルなパーカーにパイル生地のショートパンツだけどね?
『んー…秘密かな?』
何て言いながらスマホを充電器に差し込んだ。
『じゃあ今日のデータ…の前に』
お風呂上がりの蛍君から滴る雫。
『髪の毛びしょびしょじゃない。タオル貸して?』
蛍君からタオルを受け取ると蛍君を椅子に座るように促す。
そのまま私は後ろにまわり、そっと髪の毛を拭いた。
やや癖のあるふわっとした髪の毛。
乾いてくるとぴょこぴょこはねる。
かわいいなぁ。
不意に溢れた笑みを聞き取った蛍君が私の方を向く。
「さっきから何笑ってるんですか。」
『内緒だって。髪の毛ふき終わったから写真みよっか?』
テーブルでノートパソコンを操作しているとやはりというか何なのか自分が座っている足の間に座る体制を指定してくる。
『この後ろから抱きしめるやつ、好きよね?』
そう言いながら私は遠慮なく蛍君の足の間に座る。
「だって夏乃さんいるし、パソコンの画面見えるし。」
そう言いながら私の肩に手を回し優しく抱きしめられた。
『じゃあみるよ?』
そう言い私はパソコンの操作を始めた。