第23章 怒涛の東京出張‼︎1日目夜編
side月島
「じゃあ僕、一ノ宮さん下まで送ります。」
そう言い僕は部屋を出て1階まで一ノ宮さんと一緒に降りてきた。
一ノ宮さんが会釈をして、帰ろうとする。
それを僕は呼び止めて、ぽつり、ぽつりと話を始めた。
「僕、まだ15歳でコドモなんです。
夏乃さんは大人で、年も離れていて…
夏乃さんは僕のものだ。そう思うのにどうしても自信が持てなくて。」
ふと誰にも言えなかった心情を吐露してみると、一ノ宮さんは僕に向かってにこりと笑った。
「大丈夫。今日のデータ、2人で撮ったところ先輩にみせてもらいなよ。きっと自信持てるよ?」
そう言い残し一ノ宮さんは帰って行った。
写真のデータ…?
なんでだろう。
僕はそんなことを考えながら一ノ宮さんの背中を見送ると、部屋に向かって歩き出した。