第20章 春高予選！一次‼︎

烏野高校マッチポイント。



ラスト1点。


近くにいた人が「烏野の今のローテーション、ブロック低いから角川追いつくチャンスだな」なんて言ってる。

イラっときてそっちを向こうとしたら、コートから田中君と日向君がその人たちを睨んでいた。

いや！聞こえないでしょ！
この距離じゃ！



影山君のサーブ。

ボールは取られ、レシーブが上がる。

そこへ駆け込んできた2m。

スパイクを打つと同時にうまくブロックにあたりワンタッチ。

ソフトブロック。

ボールをシャットアウトするんじゃなくて威力を抑えるブロックだ。



それをギリギリで東峰君が拾い、田中君が繋げる。

「日向ラスト！」

その声に応えるように日向君は飛ぶ。



日向君は斜め上にスパイクを打つ。

ボールは、2mのブロックにあたり、コート外に飛ぶ。

角川メンバーが走るが無情にもボールは




コートの外に落ちた。




セットカウント2-0



烏野の勝利！



烏野側の客席が沸き立つ。

仁花ちゃんなんか「フジクジラいなくても勝ったぁぁぁ！」なんて叫んでる。


フジクジラ忘れて！



私は仁花ちゃんと一緒に観客席を飛び出した！