第20章 春高予選!一次‼︎
マッチポイント。
影山君のジャンプサーブ。
弾丸のようなボールを相手チームが打ち返す。
打ち返したボールはコートの外に飛んでいく。
決まった
と思った。
相手の1番の子が走り出しベンチに突っ込みながらボールをあげる。
「ラスト繋げぇぇぇ‼︎‼︎」
その声に導かれるように他のメンバーが動き出す。
扇南のリベロがカバーに入ったボールはネットに引っかかりギリギリのラインで烏野のコートに落ちる。
そこを西谷君がカバー。
田中君がスパイクを決める。
スパイクの先には1人、ボールを拾うために構えていた。
綺麗にボールが上がる。
「ラストよこせ!」
背番号1番の子がコートを走り、飛ぶ。
そしてスパイクを打った。
そこには東峰君が待ち構えている。
東峰君があげたボールは綺麗に弧を描きながら影山君の手に吸い込まれていく。
それを
日向君の打点めがけて放つ。
いつの間にか飛んでいた日向君はブロックの隙間を縫うようにスパイクを決めた。
セットカウント2ー0
烏野 勝利!