第20章 春高予選!一次‼︎
スターティングメンバーは蛍君、影山君、田中君、東峰君、澤村君、日向君。
そしてリベロの西谷君。
試合は烏野サーブ、扇南レシーブで始まった。
東峰君のサーブ。
強烈なジャンプサーブでまずは1点!
調子よくどんどんスパイクが決まる。
相手側の急なフェイントも澤村君が対処する。
蛍君のブロックも綺麗に決まった。
そうだ。
合宿に行って学んだのは新技だけじゃない。
強豪校たちと戦っていたからか『動き』に慣れていっている。
だからか動きに迷いがないように見える。
1セット目後半。
影山君のジャンプサーブがきまった。
1点ずつ確実に点をもぎ取っていく。
1セットラストは影山君のトスからの日向君の速攻がきまった。
烏野、1セット先取!
やっぱり試合ってすごい!
空気が違う。
これだったら勝てそうだ。
そう思っていた時、向こうの学校の先輩かな?
男の子が観客席から叫んだ。
「『本気』も、『必死』も、『一生懸命』も格好悪くない!」
その言葉で諦めモードになっていた扇南のメンバーの空気が少しだけ変わった。
背番号1番の子が叫んだ。
「烏野倒す!妥当白鳥沢!」
その声に負けじと烏野の「受けて立つ」の言葉。
2セット目が始まった。