第17章 合宿最終日‼︎〜ラストの試合は梟谷と〜
梟谷コートでは、梟谷のメンバーが木兎君をアゲている。
その言葉にいつものテンションを取り戻す木兎君。
単純というかなんというか…
そんな様子を見ながら武田先生がぽそり、呟いた。
「正直…木兎君さえ止められればあるいは…とおもっていたんですが、甘かったですね。」
『ですね…』
「あれだけ自由且つわがままでいられるのも、それを放置できるのもお互いの信頼関係があってこそだろうな…」
なんて言いながら繋心センパイはため息をつく。
「烏野はまだズケズケとわがまま言えるほどの中じゃないからな…
1.2年が多いってのもあるだろうけど。」
その時、試合が終わり集まってきたみんなの方から声が上がった。
「すまん‼︎‼︎」
誤っているのは東峰君だ。
「最後のサーブん時ビビってどうぞ攻撃してくださいってサーブ打っちまった…」
そう言いながら落ち込む東峰くんに声をかけたのは繋心センパイ。
「それが自分でわかったんなら上出来だ。」
繋心センパイがニカっと笑って話を始めた。
「あの場面でどれだけ攻められるかが勝ち上がって行けるかどうかを左右する。
びびるのはわかるけどな?
誰だって自分のミスで試合終わらせたくなんかねぇし…」
少し暗い顔をしたが次の瞬間いい笑顔になり話を続けた。
「でも…
勝ちに行くサーブ打とうとするやつを非難する奴なんかチームにはいねぇよ‼︎」
そうだね。
少なくともこのチームには避難する子は絶対にいない。