第17章 合宿最終日‼︎〜ラストの試合は梟谷と〜

烏野の攻撃がどんどん決まり、梟谷がタイムアウトをとる。

タイムアウト後コートに帰ってきた木兎君は私が見てわかるくらいイライラしていた。

「よーし！俺のサーブで突き放ぁす！」

そう叫ぶ木兎くん赤葦くんは心配そうに声をかける。

「木兎さん冷静にですよ…？」
「冷静だっ！」

心配する赤葦くんをよそに木兎くんは怒鳴るように言い返す。
全く冷静になれていない。逆に熱くなっている。

相手の監督も気づいているようでため息を吐いている。



梟谷のターン。
木兎君がジャンプサーブをするも、打つ位置が低くボールは勢いよくネットに当たる。

「チックショォォォオ‼︎スマァァァァアン！！」

テンション振り切れてる…
これ、大丈夫⁈


心配する私を置いていくように、次は烏野のサーブ。

田中君がサーブを打つ。
狙って打ちすぎたのか、サーブラインギリギリに打ってしまい焦る田中君。


それを木兎君がフライングでレシーブをする。
赤葦君がトスを上げるが3枚ブロックでボールは梟谷コートに戻った。

仲間にレシーブを任せ。木兎君はネット際から離れる。


「もう一回だ！あかーし！」

ボールを呼ぶ木兎くんに至極面倒くさそうな顔をしながら赤葦君はまたトスを上げた。

「お願いします！」

木兎君はジャンプをし、いつものように鋭いスパイクを打った。














が、ボールは梟谷のコートにぽとりと落ちた。

どシャット？と思ったけどネットにあたって落ちたからスパイクミスらしい。


梟谷の方を見ると木兎君を除く全員が嫌そうな顔をしている。
そしてテンションだだ下がりの木兎君。



「赤葦…






















今日はもう俺にあげんなっ！」