第3章 初夏 再開
部活も終盤に差し掛かる頃にはあらかた取材も終わり部員は試合形式の練習に移っていた。
誰がどんな攻撃をするのか、どんな攻撃が得意なのか。
そんなことを繋心センパイに教えてもらいながら試合を見せてもらった。
オレンジ頭の…日向君?よく飛ぶなー。
坊主の子…えっと田中君スパイク決めた!
あ、脱いだ。
ローリングサンダー?リベロの子だから…西谷(にしのや)くんか。
綺麗にボールとるなー。
なんて試合観戦をしているとバタバタと走る音が外から聞こえてきた。
と思ったら勢いよく体育館の扉が開き武田先生が顔をだす…いや、わた転んだ。
「いきますよね‼︎」
がばりと上げた顔には、鼻血…
マネージャーの美人さんが先生にティッシュを渡している。
が、受け取る前に先生は叫んだ。
「東京‼︎‼︎」