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年下のオトコノコ【HQ】

第15章 合宿の夜は更けていく




「「うんまー!」」

木兎君と黒尾君、リエーフ君は手づかみ、赤葦君と蛍君はフォークでケーキを食べている。

食べ方って性格でるよね。

『リエーフ君食べカスついてる。』

そっと口の端に付くチーズケーキを指で取ってあげるとリエーフ君は私の指先ごとチーズケーキを口に含んだ。

「ごちそうさまです!」

リエーフくんはにかーっと笑ってはいるけどこれって…結構照れる。
それを見て木兎君と黒尾君はチョコレートケーキに口元を突っ込んだ。
そして私の方を見る。


私はそっとティッシュペーパーの箱を二人に差し出した。

「「対応がドライ!」」

『流石にちょっと…』

わざとやられるのは…ねえ…?

「無様…いや、残念ですね…」

「赤葦さん!心の声出てる!」

赤葦くんは、はあとため息をつくと、私のほうを向く。

「こうやるんですよ…」

そう言って赤葦君はフォークで一口分チーズケーキを切り分け私に差し出した。

「ねえ、椎名さん…これ欲しい?」

赤葦君に聞かれたのでうなづくと、顎をくいっともたれる。
顎クイってやつですね。

「ちゃんとおねだりできたら食べさせてあげますよ?」

『赤葦君…食べたいな?』

「名前で呼んでくれないんですか?」

『けいじ?』

私が名前で呼ぶと、京治は口端を上げ、笑う。

「そう。それでおねだりしてみてください?」

『京治…ちょうだい?』

「じゃあ口開けて。」

赤葦君に言われるがまま口を開けるとそっと口の中にケーキのかけらが入る。

「よくできました…」

私は口元に笑みを浮かべた赤葦君にそっと喉を撫でられた。





赤葦君は今までしていた色っぽい笑みを瞬間的に無表情に変え、黒尾君達の方を向いた。

「と、こんな感じですが。」

「なんかすげー!よくわかんねーけどすげー!」

すごいって木兎くん…貴方の方が年上よ…?

「なあ、赤葦、表情筋の使い所おかしくねーか?」



なんて話をしながら笑っていたら不意に肩を叩かれたのでそちらを見ると蛍君と目があった。

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