第15章 合宿の夜は更けていく
入浴後、私は合宿中の写真やインタビューしたものをまとめていた。
あらかたまとめ終わった頃にスマホのメッセージアプリにメッセージが入る。
蛍:今部屋?
私は手早くメッセージを送る。
夏乃:そうだよ
するとすぐさま部屋の扉が開きみんながなだれ込んできた。
『ちょ!みんな大丈夫?』
ちなみに倒れてるのは黒尾君、木兎君、リエーフ君で、蛍君と赤葦君は後ろから冷たい目で倒れた3人を見つめている。
『どうしたの?みんな?』
「せーのぉ!」
「「「誕生日おめでとう(ございます)‼︎」」」
クラッカーが部屋中に鳴り響く。
びっくりしていると、目の前に赤葦君が来てくれる。
「コンビニケーキですけど…食べませんか?」
コンビニの袋を開けるとよくコンビニで売っているケーキが3種類入っていた。
『ケーキ…どうしたの?これ?』
「ひとっ走りいって買ってきた!」
「大変だったんすよ?見つかんないように抜け出すの!」
そう笑うのはリエーフくんと木兎くん。
『そんな…悪いよ…』
頭を撫でられる感覚がし、振り返ると黒尾君が私の頭を撫でている。
「オレ達が好きでやったんだから受け取ってくれよ。」
「受け取って…くれないんですか?」
みんなが見つめてくれる。
『あり….がと』
感傷に浸る間もなくみんなはどんどん話を進めていく。
「どれにしますー?オレチーズケーキー!」
「だからリエーフ、おまえは…椎名さん先だって言ってんだろ!」
「僕ショートケーキで…」
「ツッキー意外だなー!オレチョコ!」
「俺甘いの苦手なんでチーズケーキで。」
「お前ら好き勝手選んで…」
『私ショートケーキ!黒尾君はチョコどうぞ!』
「チョコでいーんだけどよ…その黒尾君ってのそろそろ止めね?」
『…名前呼びってこと?』
「オレもー!つか名前で呼んでいいか?」
「俺も気になってたんですよね。」
「俺最初から名前ー!」
「まだ名前で呼んでもらってなかったんですか?」
蛍くんの嫌味に主将2人がかわいこぶって泣き真似をする。
「「ツッキーひどい!」」
本当、この5人が揃うと飽きないなぁ。
話が止まらないっていうか飽きないっていうか。
『みんなケーキ食べよっか!』
私が促すとやっと会話が途切れる。
『じゃあー!いただきー?』
「「「まーす!」」」