第14章 夏の長期合宿3日目‼︎

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「えっ？」

戸惑い、言われた言葉を聞き直したのは日向くん。

「もっと精度が上がるまでは試合での新しい速攻は封印しよう。」

繋心センパイはそう決断し、日向君と影山君に伝えた。

もっと影山君の精度が上がるまで、日向君が新しい速攻を気持ちよく打てるようになるまで新速攻は封印。


プレーを見ている私としてもその決断は当然だと思うが、日向君と影山君の速攻が見れなくなることが残念で仕方がない。



1日の練習が終了した後の自主練の時、仁花ちゃんとそのことを話ししていると2人に聞こえてしまったらしい。


でも2人は私達を見据え、

「やってやる！」
「当然だ」
って言ってくれた。

各々が自主練に向かう後ろすがたを
仁花ちゃんは言った。

「日向君て影山君の喧嘩の時私、ボール出ししてたんです。
あの時の2人すごく怖くて。

ただただ、この2人の関係が壊れちゃうんじゃないかって思ってました。」
そう、暗い顔でつぶやいたかと思えば顔を上げてにこり、笑う。

「でもすごいです。もう復活しちゃいましたね？
烏野の変人コンビ復活ですね‼︎」

仁花ちゃんの笑顔はぴかぴかの太陽みたいだった。


その後、影山君はペットボトル相手に精密なトスの練習を、日向君は音駒の狐爪君にトスを上げてもらいに行ったようだ。


私は今日もいろいろな体育館をめぐり、個人個人を取材させてもらう。





そして最後にあの場所にやってきた。


そう、
第3体育館に。