第13章 夏の長期合宿2日目‼︎
私は話をする前に蛍君に食事を摂らせ、お風呂に入ってくるように勧めた。
その間に私は澤村君にお願いをして蛍君が点呼に間に合わないかもしれないこと、また、必ず部屋に返すから心配しないでほしいことを伝えた。
そのため私の方が部屋に戻るタイミングが遅くなってしまい、部屋に帰ると蛍君が待っていた。
『遅くなってごめんね?』
「いや…大丈夫…です。」
『体調は?』
「僕より夏乃さんの方が大丈夫ですか?…昨日……無理させたし…」
蛍君…心なしか顔が赤い。
本人もそれに気づいたのかそっぽを向いた。
『私は大丈夫。とりあえず座って?』
私は布団の上に座り蛍君を横に座るように促した。
蛍君はおとなしく従ってくれた。
「昨日はごめんなさい。」
そう切り出したのは蛍くん。
『私こそごめんなさい。お酒飲んで油断して、結果蛍君を不快にさせた。
本当にごめんなさい。』
私の手を取りそっと袖をめくる蛍君。
薄く残った痣を見て痛々しい顔をした。
「こんな跡までつけて…」
『ちゃんと謝ってくれたからいいの。それより…』
私は蛍君の手に自分の手を重ねると、そっと呟き笑う。
『最近悩んでたことの答えは見つかった?』