第4章 BOYS LIFE <双子2歳>
ビールを煽ると翔に聞く。
「ねぇ、なんで9日なの?
木曜日だよね?その日。
てっきり月曜か金曜にするじゃないかと思ってたんだけど。
じゃなきゃ7日の七夕とか?」
「それね?うーんとね、番組の都合?」
「なんで。そこ疑問系なの?」
潤に答える翔の言葉じりに食いつく雅紀。
「俺の意思じゃなくて番組の都合っていうか小山たちの陰謀…だから」
「陰謀って穏やかじゃないじゃん。
どういうこと?」
至極まっとうな感想を述べつつ理由を聞く潤。
翔は今朝の局でのやり取りを二人に伝えた。
それを聞いた雅紀は心底楽しそうに
「小山くんナイスアイディア!」と手を叩く。
「んじゃ、折角だし、双子たち、自分たちの参観がおわったらパパの参観日にしよう!」
と小山の案に賛成の意を表する雅紀。
「お前たちまで…なに考えてるの?」
「いいじゃん、いいじゃん、せっかくの小山くんのアイディアだし、ねえ?」
潤に視線を送る雅紀。
「だよなぁ。ってかこれも立派な教育じゃない?働く父の背中を見るってやつ?」
と潤も乗り気で答える。
「だってさ、俺の働くところは本人たちが理解してるかは解らないけど病院で何度もみてるでしょ?」
「俺の方もまぁそれなりに家での姿を見てるじゃん?
でも翔さんはさぁ…画面越しって理解しづらいんじゃない?」
潤が言うことにも一理ある。
でもなぁ…と翔はまだ納得してない様子だった。