第4章 BOYS LIFE <双子2歳>
子どもたちのランチタイムは続いているが、大人の方はそろそろ参観終了で退散の準備を始める。
その気配に気付いたのか智と和也が不安そうな目で見てきた。
「智、和?今日は早お迎えだからね?」と潤。
「俺たち、お昼食べたら迎えに来るからさ。
約束覚えてる?」
雅紀が二人を見ながら聞く。
「うん、みっちーさん!」
二人、声を合わせて言う。
「じゃああとでね!」と頭を撫でて雅紀が言う。
「後ほどお迎えに来ますのでよろしくお願いします」
潤が担任に頭を下げる。
「はい、かしこまりました。
今日は参観に来ていただいてありがとうございました」
にこやかに笑いながら礼を言うまゆ先生。
雅紀と潤は会釈して部屋を出る。
後ろから泣き声が聞こえることもなくホッとした二人。
「ふふ、これも成長だね」
ニコニコしながらいう雅紀に潤は頷いた。
後ろから、挨拶をしたひなママが出てきた。
ここはランチに誘うべきかと二人は考えた。
「松本さん、相葉先生、今日はご一緒出来て楽しかったです。
このあと、お兄ちゃんの小学校の参観があるので失礼しますね?
次の機会はお嫌じゃなければランチしましょうね?」
言うだけ言って、ひなママは颯爽と去っていく。
呆気にとられ顔を見合わせる二人。
「とりあえず、飯行く?」
潤が言い出し、二人は保育園を出た。
<BOYS LIFE<了>>