第16章 ・【外伝】8番奮闘す
因みに次の日の事である。
「案の定だったけど兄様に叱られた。」
1-4の教室にて文緒が隣の席で言った。
「そか。」
「足元には注意しろっていうのと人を巻き込むなって。そりゃそうだよね。」
「そーだな。」
五色は文緒と目を合わせられないまま呟く。
「そういえば何か五色君にも私の世話を頼んどいたって聞いたけど何がどうしたの。」
「自分とか瀬見さんの目が届かない時は頼むって言われたっ。」
五色が答えると文緒は机に突っ伏した。
「何かおかしい。」
「何がだよ。」
「瀬見さんまで巻き込んでどうするんだろう。」
「お前が危なっかしいって事じゃないのか。」
「ああもう何て事。」
文緒は呟きしかしふと顔を五色の方に向けた。
「じゃあ五色君は今度こそ体育の時間忘れないでね。毎度私が呼びに行く事になっちゃうから。」
にっこり笑って言う文緒に五色はうぐっと唸った。
次章に続く