第8章 ・お出かけします その2
「文緒さんより若利が心配になってきた。」
大平がボソリという横では五色が1人考え込んでいる。こいつは最近文緒関係でメンバーがわあわあ言い出す流れになるとしばらくの間こうして1人考えている事が多い。
「牛島さんっ」
やがて五色が若利に言った。
「電車乗ってくんですかっ。」
「ああ、そうなるが。」
「だったら帰りは文緒寝ちゃうかもしれないんで変な奴が隣に来そうなら注意してやってくださいっ。」
「そうか。最近お前からの助言が有り難い。」
「逆にあざっす。」
「やっぱり工は文緒ちゃんの事になると協力的ダネー。どしたのかな、なっ。」
「てて天童さん別に俺は。」
「おやおやー。」
「天童、やめてやれ。」
次章に続く