第45章 ・聖夜、光の中で
後日、若利のスマホにはバレー部の野郎共からメッセージが入っていた。
"ヤッホー、デートどうだった、何か面白いことあった?"
"つーか持ち上げたりしてねーだろうな"
"変な奴に絡まれませんでしたか大丈夫ですか"
"まずはお疲れさん"
"次は嫁に指輪を用意することをおすすめします。"
"写真撮りました?アップよろしくです。"
"獅音と瀬見以外ちょっと落ち着け"
若利は微かに笑ってメッセージを打ち込む。
"大変喜んでいた。皆の協力のおかげだ。有難う。"
メッセージアプリのチャット画面が弾けるクラッカーのスタンプやおめでとうの絵文字、割れるくす玉のスタンプなどで色とりどりに埋まっていく。一通りおさまった所でポツッと天童のメッセージが入った。
"そういや文緒ちゃんからプレゼントなんかはもらったの?"
若利はそれにも微笑みながら文字を打つ。
"家に帰る前と帰ってからで2つもらった"
"何々?"
"タオルともう1つ"
"もう1つは何なのさ"
"流石にそれは伏せる"
"ケチーッ"
"おい誰か天童止めろ"
"垢乗っ取られるまで懲りないでしょ"
"太一、それは今時洒落にならないからやめような"
チャット画面はしばらくの間そうして盛り上がっていた。
次章に続く