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【ハイキュー】ウシワカイモウト第二部

第41章 ・思い出


言って文緒は振り返って写真を見つめる。もし、と思う。もし万が一この方に会う事があったらお父様とお呼びしても良いだろうか。その前に会ったらきっとびっくりされるだろうけど快く自分の存在を受け入れてくれるなら嬉しい。

そうやって写真の中で微笑む男性を見つめているうちに文緒は若利の膝から降ろされる。

「では私は部屋にもど」

勿論部屋に戻りますと言おうとした。しかし

「膝が流石に疲れてきた。場所を変える。」

若利は文緒を抱えたままベッドへ移動していた。

「兄様毎度思うのですがまるで私が飼いものみたいです、それこそ犬猫のような。」
「犬猫とは思っていない。かといってイタチでもないが。」
「イタチ、フェレットの事ですか。」
「それだ。それに今のは冗談だ。」
「わかっておりますがこの体勢はどうにも。」
「運びやすかっただけの事だ。」
「もう。」

もしお父様に会ったら、文緒はため息をつく。
若利兄様の天然について一言申しても良いものだろうか。

当の義兄は何も考えていないらしく、ベッドに文緒を座らせ自分も横に座り大変満足そうな雰囲気を醸し出していた。


次章に続く
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