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【ハイキュー】ウシワカイモウト第二部

第5章 ・皇帝ペンギン


その日天童覚が朝っぱらからうーんと唸っていた。

「何唸ってんだよ、天童。」

瀬見が即刻反応すると天童はいやさ、と言う。

「前に若利君ちでゲームしたじゃん、皆で。」
「おう、お前のプレイがバレーと一緒すぎて笑えたけどな。」
「俺としては文緒ちゃんが何気に血の気多かったのがびっくりだったけどネ。ってそっちじゃなくて若利君が文緒ちゃん膝に乗っけてたでしょ。」
「ああ、流石に文緒も人前はヤダって逃げてたな。つか若利が普段からやってるってのもどーなんだか。」(※この辺りの詳細は第一部 第49章を参照のこと)
「あれから若利君が文緒ちゃん乗っけてるのが何かに似てるって思ってたんだけどどうも思い出せなくてさー。」

聞いた瀬見はため息をついた。

「別に思い出さなくてもよくね。」
「えー、何かモヤモヤして落ち着かないんだけど。」
「どうせろくな事じゃねーだろ。」
「若利君っ、英太君が俺に冷たいっ。」
「そこ振る相手間違ってんだろっ。」

実際いきなり話を振られた若利は首を傾げる。

「よくわからない。だが」

若利は重々しく呟いた。

「それは突込みという奴ではないのか。」

天童と瀬見は思わず顔を見合わせた。そのまま若利が背を向けたのをいいことにヒソヒソやりだす。

「若利が突込みを理解しだした。」
「どうしたんだろ、文緒ちゃんの影響。」
「あいつもどっちかっつーとボケだけどな。」
「でも若利君があんまりにアレだから突っ込もうと頑張ってんじゃん。」
「努力の賜物だな。」
「後はもうちょっと冗談を理解してくれたらいいな。」

ここで大平が口を挟む。彼が止めに入らないようでは先行きが不安な気もする。

「獅音、それかなりハードルたけぇぞ。」

とうとう山形まで話に参加する事態にまでなったのだった。

この間白布はこの先輩達何やってんだと思いながら冷めた目で見つめており、話が聞こえていた五色は若利が文緒を膝に乗っけていた事件を思い出して顔を赤くしており、川西は表情は変わらないが内心牛島さんの口から突込みって聞くと笑えるなと思っていた。
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