第20章 グレイ scene2
「潤、今日俺に見惚れてたでしょ?」
「えっ…」
一緒にお風呂に入りながら、智がにやにやしている。
昨日の不機嫌どこ行った…
「だって…智、メチャクチャカッコ良かったよ?」
「えっ…そ、そんなことないもん…」
返り討ちに遭った智は、顔の半分をお湯に浸けてしまった。
「なに照れてんのー?」
フンと顔を横に向けてしまった。
「智…ほんと、あれはかっこいいよ。ファンがまた増えるんじゃない?魔王の時みたいに」
智がお湯から顔を出した。
「俺…」
「ん?」
「潤だけでいい」
そう言って智は俺に抱きついてきた。
「潤だけが俺のことかっこいいって思ってればいい」
もう…昨日あんなメチャクチャしたのに…どうしてくれんだよ…
「智…」
智の顎をくいっと上げてキスしようとした瞬間、身体が離れていった。
「え…?」
「撮影の間は、俺がする」
「へ?」
「潤…お前が欲しい」
「えっ…ちょっ…さと…んふ…」
いきなり智にキスされて、それから後の言葉は飲み込んでしまった。
キスされながら、智の手が俺の中心に伸びてきて、お湯の中で俺はさんざんイカされた。
「さ、智…も、だめ…逆上せる…」
「じゃあ続きはベッドな?」
「も、もう出ないよお…」
「潤…」
「え?」
「最後の一回は…いつも通り、抱いて?」