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カラフルⅡ【気象系BL小説】

第20章 グレイ scene2


雅紀の腰に腕を回して、支えて歩いた。


部屋の鍵を開けると、雅紀を先に入れた。


「潤…やっぱり悪いよ…」


「いいから」


「でも…あ…」


雅紀の足から力が抜けて、俺の腕にしがみついた。


「ほら…だから言っただろ…」


「潤…」


まるで…


キスでもしそうな距離に雅紀の顔があった。


唇が少し開いて、中の舌が見えた。


誘うように、動いた。


目が、俺を見つめた。


妖艶な光を湛えていた。


「っ……」


思わず、唇を塞いだ。


そのまま雅紀を玄関のドアに押し付けて、唇をこじ開けた。


舌を絡めとって、雅紀の味を感じた。


いやらしい水音が玄関に響く。


崩れ落ちそうになる身体を支えながら、雅紀の唇のもっと奥を吸い取るように首を傾げて貪った。


急にガクっと雅紀の身体から力が抜けて、慌てて唇を離す。


雅紀を抱き上げて、寝室へ入った。


そのままベッドに押し倒して、熱に浮かされたような顔をしている雅紀と見つめ合った。


「潤…?」


またキスをしようとしたら、顔を逸らされた。


顕になった首筋に吸い付いた。


「んっ…潤っ…だめ…」


そう言いながら、シャツの隙間から見える鎖骨は明らかに俺を誘っていて。


俺の身体の下で蠢く身体は、俺を誘っていて。


「潤…」


見上げた目は、妖艶に俺を飲み込んだ。


「雅紀…ごめん…」


男に欲情するのなんて、初めてだった。


雅紀の首筋に顔を埋めて、舌でその筋を辿った。


「あぁっ…」


びくんと雅紀の身体が震えた瞬間、俺の理性は残らず吹き飛んでいった。

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