第3章 萌葱-moegi-
「リーダー…痛くならないように、がんばるね…?」
「うん…」
ベッドの横においてあるダンボールを、片手でまさぐってローションを取り出した。
「え…?」
「これね…寝ぼけて注文しちゃったの…別に恋人とかいないからね…?」
「そうなの…?」
不安そうな目で俺を見あげるから、たまらなくなった。
「俺は、ずっとリーダーだけを思ってたんだよ?」
そういうと恥ずかしそうに目を伏せた。
「うん…」
「ずっとずっとリーダーだけを好きだったんだよ?」
「知ってる…」
「え?」
「知ってた…」
「え?マジで?」
「気づかないわけないじゃん…あんなまるわかりなのに…」
「あ…そ…」
恥ずかしくなった…
「最初は…びっくりしたけど…」
ぼそぼそと俺を見ないで、リーダーが喋った。
「でも…いつの間にか俺も…」
消え入りそうな声。
「好きになってた…」
枕に顔を埋めてしまった。
「ずっと優しく好きでいてくれたから…」
「リーダー…」
そっと肩に触れた。
ゆっくりとリーダーは俺に顔を向けた。
「ありがとう…雅紀…」