第20章 グレイ scene2
「やだ…見ないで…?」
顔を真っ赤にして、全然隠れていない手で必死に身体を隠してる。
「なんで隠すの?大野さんの身体、すごく綺麗だよ?」
「やだ…」
慌ててバスタオルを掴んで、くるまってしまった。
ちぇ…あとちょっとだったのに。
「ほら、見てないから…早く身体拭いて、これに着替えてね?」
「う、うん…ありがとう」
心残りだけど背中を向けて、脱衣所を出た。
暫くすると大野さんがリビングに入ってきた。
「晩酌の用意したから、どうぞ」
「えっ…ほんと?」
「ドラマの撮影で疲れてるんだから、このくらいするよ…ほら、座って?」
「ありがとう…ニノ…」
ビールをコップに注いで、簡単に作ったおつまみやご飯ものを出した。
あっという間に酔いが回ったみたくてすごく上機嫌だ。
疲れてるからだろうな…
普段はこのくらいじゃこんなに酔っ払わないもん。
暫くするとうたた寝を始めたから、手を引いてベッドに連れて行った。
「ほら、ちゃんとベッドで寝よう?」
「にゅ…」
むにゃむにゃ言いながらついてきて、ベッドに倒れ込んだ。
なんとかお布団を掛けて、暫くみてたら、そのまま眠ってしまった。