第18章 ポンパドール scene2
奪ってやる。
智から、ニノを。
「シャワーしてこいよ」
そう言うと、絶望的な顔をした。
「潤、ほんとやめよう?」
「いいよ。やめても。その代わり、俺はバラすだけだけどね」
「なんで…そんなこと言うの…?」
ニノの目に涙が溜まった。
ゾクリと背中に快感が走った。
ニノの腕を引いて立ち上がらせた。
そのまま寝室まで引きずっていく。
「潤っ…お願いっ…」
なんでこんな抵抗するんだよ…
皆には、ホイホイ股開くくせに。
俺には開けないのかよ。
ベッドに投げ出すと、ジャケットを脱ぎ捨てた。
ニノに馬乗りになると、ニノを裸に剥いた。
「潤っ…やめてっ…お願いっ…」
パンツのポケットからパウチのローションを取り出して、指に塗り付けた。
乱暴にニノの後ろに指を突っ込む。
「あああっ…潤っ…やだあっ…」
あの時とは違った。
あの時は雅紀に抱かれた後だったから、柔らかかったっけ…
智とは、全然違った。
「お願い…力抜いてよ…ニノ…指が動かないよ…」
「いやっ…やめて…」
泣いて泣いて、身体が強ばってる。
いつまで経っても、ほぐれない。
だんだん俺は苛立ってきた。