第18章 ポンパドール scene2
次のレギュラーの収録日までに、雑誌の取材があった。
正月号以来の5人での撮影。
取材は後回しで、まずはグラビアの撮影の予定。
都内のスタジオハウスを借りてあるという。
事務所の車が迎えにきてて、もう三人は先に乗ってた。
「おはよー」
あいさつして乗り込んでいくと、智はすぐにニノの隣に座った。
俺は一人で座席を占領する。
「もう暑苦しいなあ…あっち行けよ」
そう言いながら、まんざらでもなさそうな声。
いつものことだから、そのまま俺は目を閉じた。
どさっと隣に衝撃がきて、目を開けたらニノが座ってた。
「なに?」
「もう…あんたのとこの大野さん、サカってんだけど」
「え?マジで?」
「ちゃんと調教しといてよ」
「しらねーよ」
「またぁ…ホントは気になってしょうがないくせに…」
ニノには全てお見通しだ。
ふてくされて目を閉じたら、肩にニノの頭が乗った。
「俺ここで寝るからね」
「好きにしろよ」
後ろで智と翔くんと雅紀がじゃれあってる。
なんだろ。
俺達がここでこんなことしてても、あの人達気にならないのかな。
俺だけ?こんなこと気にするの…