第18章 ポンパドール scene2
「そおおかああ??」
「んじゃ、他になにがあるの?」
ささみを口の端にひっかけてニノは俺を見る。
「知らねえよ」
俺はニノに顔を寄せて、唇でささみを取った。
「ばっ…なにすんだよ!」
「いいだろ…一回ヤった仲なんだから」
「あれは宮城限定の話だ。もう二度とないからな」
「ふーん。じゃあもう智とキスさせないよ?」
「え…」
俺の許可のもと、時々智とニノはいちゃついてる。
それはでも…なんかかわいいから許せる。
翔くんと雅紀も、微笑ましい顔で見てる(内心はどうか知らない)。
「少しくらい俺にも分けろっつーの…」
ごろんと板敷きに横になると、ニノが俺の顔を覗き込んでくる。
「重症だね…あんなに愛されてるのに…」
「ニノ…ヤらせて」
「ばーか、うちにはゼツリン二匹と小悪魔一匹いるからダメ」
「だよね…」
自分に自信がない、か…
確かにそうかも。
俺、智に愛されるほど価値のある男なのかな。
智と愛し合えるほど、立派な男なのかな。
「わかんねえや…」
「潤…」
「嫉妬ばっかして…自分の自信の無さの裏返しって、ホントだめなやつじゃん…」