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カラフルⅡ【気象系BL小説】

第17章  ショコラ scene2


雅紀はコクンと頷くと、小走りで駈け出した。


「あっ…おい待てって」


雅紀の後を智くんが続いて走っていく。


「先生と翔ちゃん、ゆっくりきてもいいよ!」


なんだか自信満々に言って、そのまま走っていった。


「な、なんだあ?」


「あ、大野さんと一緒に遊んでますねえ…」


「そうなんだ」


俺だけ見えないから、状況がよくわからない。


こんなときもどかしい。


見えないから雅紀のおばけよけができてたんだけど、こうなってみると見えたほうが良かったと思う。


500メートルほど歩くと、昭和天皇の御陵が見えた。


武蔵野陵だ。


鳥居の向こうは小高くなっていて、丸い山の石積みが見える。


上から見たら前方後円墳みたいになってると聞いた。


その鳥居の前で、雅紀と智くんが立ってる。


雅紀がぐいぐい前に行こうとしているのを智くんが押しとどめている。


「それ以上は行けないから!黒っ!」


「わんっ!わんっ!」


どうやら黒はなにかに向かって吠えているらしい。


「黒っ!あのおっさん?」


智くんが言うと、雅紀が頷く。


「先生!あのおっさんと喋れる!?」


智くんが叫んだ。
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