第17章 ショコラ scene2
雅紀と一緒に局に行って、楽屋のドアを開けると、ほぼ皆集まってた。
「おはよー」
まずは新聞を読もうとソファに腰掛けると、智くんが飛んできた。
「ちょっと翔くん!?」
「え?なに?」
「大丈夫?」
「なにが?」
「ひどい顔してるよ?」
「そう…?そんなにむくんでる?」
昨日は生放送だったから、帰ったのは深夜だ。
そんなにひどい顔してるかな…
「いいから、収録まで横になりなよ」
「え、いいよ。別に平気だから」
なんだろ。雅紀はそんなこと言ってなかったのに。
「わ…ほんとだ。翔さん、寝たほうがいいよ」
「わあ…ホントだ。翔くん、リーダーの言うとおりだよ?」
皆して俺のこと寝かせたがる。
雅紀はきょとんとした顔で、俺の隣に座ってる。
無理やりソファに寝かされて、上着を掛けられた。
「翔くん、少し目を閉じてるだけでもいいから。相葉ちゃんは俺が見とくから」
そう言って、智くんは俺の目の上に手を置いた。
ああ…バレちゃってるのか…
やっぱ智くんだなぁ…
「寝てないんでしょ…?だからちょっとでも寝てな?」
「うん…ありがと…」