第17章 ショコラ scene2
やっぱ智くんはスケベだから、そういうオーラが視えるんだ…
と、無理やり納得させてみた。
「で、相葉さんなんですがね…」
先生が腕を組みながら考えこんだ。
「霊障なんだと思います。なので一度視たいのですが…」
「先生…ホントですか…」
「まあ、そうでしょうね」
キィと先生のイスが軋んだかと思ったら、先生は立ち上がっていた。
「あなた方の気は、ちゃんと繋がっていますよ。安心してください」
…なんかすごく恥ずかしいこと、言われた気がする…
「…はい…わかりました…」
「だまし討で連れてくるのは難しいでしょう」
「ですね…」
「どれ。私が出向きましょう。もしよければ、お宅に連れて行って頂けますか?」
「え?うちですか?」
「ええ。相葉さんの物が多いところがいいでしょう」
先生はハットを被って、コートを羽織った。
俺の車に乗り込むと、奥様に颯爽と手を振った。
俺も奥様に頭を下げて車を出した。
「奥様とはご結婚されて何年ですか?」
「ん…40年くらいかね…」
「長いんですね…」
「あなた方もそうなりますよ」
「えっ?」
「それほど、強い気の繋がりがあります」