第16章 グレイ scene1
また三人が爆笑した。
俺は居たたまれなくなって、智くんから起きようとしたら、雅紀に押さえられた。
「翔ちゃん…逃げようったって無駄だよ?」
「え?な、なんだよ…離せよ!」
「翔ちゃん?なんか悪いことしたの?」
智くんがまた俺に聞くと、また三人は爆笑した。
「智、今からね、翔さんにミルク飲ませるの」
「ミルク…?どんなミルク飲ませるの?」
智くんもうやめて…
「俺たちのミルクだよ?」
雅紀が俺に顔を近づけてくる。
「えっ…」
やっぱりね…そうだよね!
そおおおだよねええええ!
「翔ちゃん、人がヤリたくないときも強引にヤルんだから、今日くらい我慢しなよ…」
「さ、智くんっ…」
逃げようとするのを下から智くんに押さえこまれて、上から雅紀に押さえこまれて身動きが取れなくなった。
「いや、まじでミルクだけは勘弁して?ね?お願い?」
「じゃあ何なら飲んでくれるの…?」
智くんあなたって人は…
「あ、下のお口なら飲んでくれるんじゃない?俺達のミ・ル・ク」
ニノ、無責任すぎんだろ!
「下のお口なら、どんだけでも飲めそうだねえ…」
雅紀いい加減にしろおお!
潤がにやにやして俺の目の前に座った。
「翔くん、恨みっこなしね!」
もんの凄い爽やかな笑顔だった。