第16章 グレイ scene1
【Sorry JUN】
今日はレギュラーの収録日。
翔ちゃんから連絡があって、いつもより2時間早く局に入った。
楽屋は使えるようになってるから、そこで打ち合わせねって言われて。
俺はほくそ笑んだ。
「ふふ…今日はアノ日だったか…」
ニヤニヤしながら楽屋の扉を開けた。
「おはよー相葉さん」
「はよー」
もう皆揃ってる。
「潤は?」
ニノに聞くと、楽屋の隅を顎でしゃくった。
「あれれ…」
潤はもう準備に入ってた。
「いい格好じゃん…潤…」
そう言うと、潤は涙を流して喜んだ。
「さて、雅紀も来たし始めますか」
翔ちゃんが立ち上がると、リーダーもニノも立ちあがった。
潤はまた嬉しいと涙を流してる。
リーダーが楽屋の鍵をカチャリと締めた。
その音が室内に響くと、俺たちの顔から笑顔が消えた。
4人で潤に歩み寄ると、真っ裸で縛られてる潤の猿ぐつわを外した。
「潤がいけないんだよ?嫌だっていうから…」
翔ちゃんが潤を顎クイしながら言うと、潤はまた大粒の涙を零した。
「だって…収録…」
「しょうがないだろ。スケジュール合うの今しかないんだから…」
そう、5人で一緒に居られるのは今日しかないのだ。
だから、皆で潤を食べる日も今日しかないんだ。